いじめっ子(達)の日常

銀土&沖SS(新八目線にしてみました)

 神楽ちゃんと買い物から戻ると、万事屋のソファーに沖田さんが寝転がってた。
 巡察中に土方さんの目を盗んでのさぼり場所として時々こうして現れるけれど、いつもと違うのは……。
「おいお前!なんで銀ちゃんの膝枕で寝てるアルか!」
 早速神楽ちゃんが噛み付いた。
「うるせぇよ。せっかく旦那に気持ちぃことして貰ってんのに」
 見れば、ただ銀さんの膝に頭を預けるだけじゃなく、耳掃除までして貰ってる。
「私だってして貰ったことないのに、銀ちゃん、私よりその性悪の方が可愛いアルか」
「へぇお前、して貰ったことねぇんだ」
 ニヤニヤと沖田さんが煽ったせいで、ぶち切れ状態の神楽ちゃんを必死で羽交い締めして止めるけれど、僕だって銀さんにそんなことして貰ったことないのにと、ちょっと恨みがましく二人を思う。
 ふふん、と鼻で笑う沖田さんが丁度鳴った携帯を取る。会話から相手は土方さんのようだ。とっととこの人を連れ帰ってくれよ、本当。
「何処にいるかでやすって?万事屋の旦那の膝の上ですぜい」
 言うか否や、僕たちにも聞こえる位「ブチッ」大きな音が携帯越しに聞こえてきた。い、今の電話を切る音だよね?土方さんの血管が切れた音じゃないよね?
 そんな不吉な考えを過ぎらせていると、ドタドタドタと外から大きな足音が近づき、壊さんばかりの勢いで玄関が開く音がした。
「総〜悟ぉぉぉ!!!」
「ちょっとぉ〜!土方さん、うちの玄関壊さないでくださいっ!!」
 一応突っ込んでみたけど、土方さんは銀さんと沖田さんに釘付けで、僕の声なんかちっとも聞こえちゃいない。
「お前はいつもいつもいつもいつもさぼりやがって、ほら行くぞっ」
 ちょっと訂正。土方さんはなるべく銀さんを見ないようにというか、沖田さんが膝枕して貰ってる現状を見ないように、沖田さんに怒鳴った。
「しょうがねぇな。あー面倒くせぇ」
 のっそりと起きあがる沖田さんの頭をぽんぽんと銀さんが撫でる。
「さっさと出て行くアルっ」
「うっせぇよ。じゃぁ旦那、オレはこれで。あ、今度はオレが旦那を気持ち良くしてあげますぜい」
 その言葉を聞いたとたん、土方さんの顔色が変わる。それに気付かないフリで銀さんは、
「あーやだ、総一郎くんってば、オレがそんなに深いの恐いし痛いっていってもやめてくれそうにないし」
 って。ちょっっとーーーーー!!!
「なんでい、旦那も肝が小さいですねい」
 ヒラヒラと手を振って沖田さんは出ていった。
 ……沖田さんは。
 残ったのは、そんな沖田さんに力一杯「いーっ」っとする神楽ちゃんと、いじめっ子笑顔全開の銀さんと、フォローキャラでも出来ることと出来ないことがある(むしろしたくない)と肩を落とした僕と。
「万事屋ぁ〜っ!!!!」
 既に抜刀している土方さんだった。

 銀さんと沖田くんの連携プレイb 二人ともこのネタで遊ぶんだよ。「土方くんも(耳掃除)して欲しいの?して欲しいの?なら言ってくれればいいのにぃ〜」とかね。もちろん土方さんは気持ちいいこと=耳掃除とは気付いてません///